古今東西音楽館増築部

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デブリ課解散!
事故で情報を遮断され宇宙空間を身一つで漂った後遺症で,宇宙飛行士の条件がクリアーできなくなったハチマキ(主人公の一人ね)は,地球に下りて田辺(同僚の後輩,やっとキスしたばかり)と家庭を持つのもいいかと病院でふと思う。それは夢を追えなくなった自分への言い訳だったと気付くまでのてんやわんや。木星探検船の建造現場で新型のエンジンを見せてやれというかつての教官のアドバイスを仲間が実行するのが,直球勝負の作品らしくて好き。

その新型エンジンが無理な試験運転で爆発。大被害が出る中,会社は木星計画を別会社に移行。その社長にデブリ課の所属していた事業部の部長が左遷されてしまう。彼は有能ではあるが一匹狼的なやり方で他の重役達にとっては目の上のタンコブであったのだ。そしてデブリ課も解散。保身を図る者,責任を感じる者,意に介さぬ者,直談判に行き門前払いされる者,いろいろである。

しかし,自分が宇宙を守っているという気持ちはみな同じ。最後の仕事に出てみるとそこで遭遇したのは近づく船を行動不能に陥れる機雷衛星だった。会社からは見て見ぬ振りをせよと命令される。経済的に困窮することを恐れ,サラリーマンとして従おうと俯き,またプライドと正義にかけて処理しようと頭を上げる・・・。上司に頭を下げることしか出来ない頼りなかった定年間近の課長が最後の力で彼らを後押ししようと踏ん張った時,機雷衛星が発動,操船不能で灯りも消えて行く。会社は彼らを見捨てたのだ!

これより後のストーリーは書かないでおきます。
今夜の第19話『終わりはいつも…』まさか最終回じゃあないだろうなあ。
| gingerpop | TV, movies | 16:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
デブリ課解散?
溜まっていたプラネテスをまとめて見ました。いろんな意味で驚き。宇宙進出時代の物語と登場人物のエピソードが軽快に続くのかと思ってた部分は裏切られ,かなりヘヴィな展開になってきてました。

最近の日本のアニメ作品って面白いものもつまらないものも,だいたいこの線を向いてるんだよね。必要以上に重いメッセージを作り手が提示して来る。勿論うまいへたがあって,巧みな演出でストーリーに上手く絡めで楽しませてくれるものもあるけれど。見終わってスカッと爽快感を味わわせてくれるよりは,問題提起を考え込んだり深い余韻を味わってしまったりという具合で。

で,プラネテスは面白い。シリーズ前半のコミカルな部分がこれからのシリアスな展開と対比される事で,物語がより深く締め括られるような仕掛けになっているのだと思う。新人の女と先輩の男が不器用ながらも恋愛に至った矢先,男は自分の夢と女の二者選択をせまられる。木星探検船への乗員募集に恋敵だった親友が応募するというのだ。会社はお荷物の課や社員を人事で動かし排除にかかっている。妻をなくした過去の呪縛から解き放たれて生まれ変わる同僚。船も新しくなって楽しく仕事が続けられるはずが…。(続きます)
| gingerpop | TV, movies | 00:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
アボンリーへの道
 訳あって,十数年ぶりにカナダのTVドラマ「アボンリーへの道」を見直している所。最初に見た時には気付かなかった音楽やダンスの使われ方が,くっきりと見えるようになっていました。例えば子供たちの歌う童謡。男が突然弾き出すフィドル。ホテルや広場で踊られるダンス。
 お,アイルランドのフィドル・チューンを弾いてるじゃん。今のダンスはアイリッシュ・ダンスぽいぞ。さっきの子守歌ってウェールズの出自だったっけ・・・。などとね。

 舞台は今世紀初頭,カナダ東岸のプリンス・エドワード島。「赤毛のアン」の姉妹編なので登場人物も重なってる。田舎も田舎。電話も自動車も,穏やかで平和な生活と便利だけれど慌しい生活の葛藤としてドラマのテーマになるほどの。
 タータン・チェックのスカートが出て来るのを見て,みんなスコットランドからの移民だと思ってたら,どうもスコティッシュ・アイリッシュの可能性が高いんですね。英国教会と相容れず北アイルランドへ移民していたプロテスタントで,さらにアメリカ大陸へ移民した人達をそう呼ぶのですが,敬虔なアボンリーの人達の多くが長老派。長老派は16世紀にスコットランドの国教になってるんで。
 やはり西洋人の生活の根底には宗教的な部分があるんで,その辺を理解して見るとドラマの深い部分がより楽しめますな。エラそうなことが言えるのもこの十年で少しは勉強したってことですね。(笑)
| gingerpop | TV, movies | 12:18 | comments(0) | trackbacks(1) |
今日のプラネテス(2)〜ささやかなる願いを
今回もひたすら面白かったので書きます。周囲からの冷たい視線を感じながら煙草を吸ってる人は必見の巻でした。(^_-)

 月面や宇宙ステーションの生活では,やはり空気の清浄が問題になるようで,喫煙管理が厳しいようです。船のオーバーホールで月に来ているデブリ回収船の船長フィーは,もう4日も煙草を吸っていない。彼女は宇宙生活者の中でも数少ないヘビースモーカーなのだ。
 仕事を抜けだし喫煙室へ行くと,人類の宇宙進出に反対する過激派グループによる爆破テロに巻き込まれ,トイレで吸おうとすると消火装置で水をかぶり…。無事な喫煙室も次々と閉鎖され,煙草を吸おうとして吸えないスラプスティックなギャグがテンポ良く続く。そして,とうとう宇宙ステーションが狙われた。
 ランダムに軌道を変える飛行物体を迎撃できず焦る管制を他所に,犯行声明が放送された。仕事に戻っていたフィーはその映像の男が「喫煙室爆破」犯人だと知って,怒り心頭に発する。あ,今の言い方で言えば「キレ」た訳ね。(笑)
 戻って来たばかりの船を壊しながら,体当たりでステーションを(実際は喫煙所を)救ったフィー。船は大気圏に突入して燃え尽きるが…。海上で仲間からの罵声を浴びながら,やっと一服することのできた幸せな表情のフィー。エンディング。
| gingerpop | TV, movies | 16:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
今日のプラネテス
NHK 水曜深夜00:25〜放映「プラネテス」

こちらで語るのは初めてなので少し無駄話から始めましょう。

 アポロ計画が何故か頓挫してしまい,人類の宇宙進出の夢を砕かれた少年達は,電脳空間の広がりに同じ夢を見ているでしょうか。そんなことはないと思います。多くの(かつての)少年は,曲がってしまった歴史こそ夢だと思いながら,嘘の現実をふわふわと生きているような,そんな気がします。
 「プラネテス」は,本当なら到来しているべきだった宇宙進出時代の近未来を,夢見させてくれるアニメなんです。ちょっと地味でもいい話が見たい人向きですね。

 そこには凶悪なエイリアンも宇宙戦争も,怪物も出て来ません。宇宙関連大企業のお荷物,衛星軌道上のゴミ回収科の会社員の物語り。宇宙…と言っても月までの世界ですが…に広がった人間社会のホームドラマ?青春もの?いえいえ,等身大の人間が生きてるまっとうな普通のSFドラマです。

 さて,昨夜の第11話は特にできの良い話でした。とある小国の中小企業の社長が自社開発の宇宙服を売り込みに来るが,既に寡占が進んでいる為に相手にされない。社内の派閥の鞘当てからデブリ科(ゴミ回収科)がひょんなことでテストを行うことになるのだが,社長に拘束命令が出てしまう。内戦続きの貧しい国を,産業育成によって立て直そうと奮闘してきた社長だったが,大国が彼の国の内戦に介入してきたのだった。

 世界標準の出来である事は証明されるのだが,社長は,宇宙服に書かれた開発の苦労を共にした仲間の名前,そして,テストの実現に協力してくれた同郷出身の(国を捨てたことを引け目に思っている)登場人物(主人公の元恋人だったりする)の名前を唱えて,連行されるのだった。眼下に見える地球には国境線など見えず,一つの美しい世界にしか見えないのに。


 とまあ,そんな話が,さらりとした明るい語り口で作られているのですが,だからこそ逆に感動がじんわりとやって来て後口が良いのです。感動やメッセージが大上段から大安売りされて,あっさりと消費されてしまう昨今では,貴重な作品だと思います。願わくば,今後も質を落とさず人気を得て欲しいな,と。
| gingerpop | TV, movies | 13:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
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