古今東西音楽館増築部

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月夜にボサノバ(Fly Me To The Moon)
 今では“月夜にボサノバ”の名でメロディを口ずさんでくれる人も滅多にいないであろう“フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン”。エヴァンゲリオンのエンディング・テーマに使われた事もありましたが,当時発生した大量のエヴァの信奉者の記憶には,ちゃんと仕舞われたでしょうか。

 原曲は1954年の"In Other Words"。ワルツ曲だったそうで,確かに4分の3拍子の歌や演奏のものを聞いたことがあります。実際にヒットしたのは1962年にボサノバ風の編曲で演奏されたバージョンで,その時から曲名も"Fly Me To The Moon"と変えられて有名になったとか。歌詞を訳してみると,こんな感じです。

  私を月へ飛ばして! 星の世界で遊ばせて!
  どんな風なのかしら,木星や火星の春って
  私に見せてちょうだい
  つまりね……手を握ってってことなの
  それはね……キスしてってことなの!

 宙に舞う気持ちとはこんなことを言うのでしょうか。世は米ソの宇宙開発競争時代,1957年のスプートニク1号に続いて翌年1月にはエクスプローラー号が打ち上げられています。そんな狂騒の世相も反映して,こんなロマンチックな歌詞が受けたのでしょう。数え切れないほどの男女が宇宙への憧れを口に乗せたかと思うと,何ともくすぐったいような気になります。今,未知の世界への冒険心は表舞台から姿を隠しているだけだと信じたい。消え失せたとは決して思いたくありません。

 日本では昭和37年(1962)に中尾ミエが歌っていますが,あまりボサノバらしからぬ演奏と歌で,歌詞も宇宙時代とはなんの関係もありません。印象の残らないラブソング。シングルのB面で出たんだそうです。
 当時,日本のレコード会社は「ニューリズム」なる珍奇なキャンペーンを次々と打つ事でブームを作り出していましたが,この時ボサノバが流行したのかどうか。ブラジル本国では短いブームだったそうで,むしろアメリカのジャズ・ミュージシャンが引き継いだ作品群の方が有名ですね。そのせいか,中尾ミエ版も間奏だけ聞くとぐいっとボッサ・ジャズ,ラテン・ジャズの雰囲気を濃くしています。

 オリジナルが誰なのか,日本語のカバー曲でヒットしたものがあるのか等々,この曲に関しては,そんな興味がほとんど湧いて来ません。題名と内容を知ってからというもの,聞こえてくる度に,目を開けたままでも体が一瞬無重力になったような不思議な感覚に囚われるのです。それだけ館主が宇宙好き,ということですかな。
| gingerpop | oldies | 01:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
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