古今東西音楽館増築部

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ノルウェーのサンプラー(2)
Chants Et Danses De NorvegeChants Et Danses De Norvege
Playa Sound PS-65065(1990)

 いろんなジャンルの民俗音楽を廉価で出してくれてる有難いフランスの Playa Sound レーベルのものです。前の New Albion 盤とほぼ同じ作りで,Heilo の録音を新旧取り混ぜての28曲。選ばれている主要音楽家はほぼどちらも同じなのに,全く重なった曲がないのはフランス人とアメリカ人の好みの違いというものを表していると思いませんか。思いませんか。そうですか。

 ノルウェイ〜北欧の音楽へ誘ってくれた一人 Tone Hulbaekmo さんが11曲も入っていたので喜んで買ってしまったものですが,彼女自身のオリジナル盤がきちんと手に入った今となってはダブってる分が多いという情けない話です。まあバラエティに富んでいてあきませんし,曲毎の解説もちゃんと英語で書いてあるので為にもなります。

 真面目な方ならノルウェー語の辞書など買ってタイトルの意味を調べてみようと思われるのでしょうが,たまたま手元にあったスカンジナビア航空のパンフにスウェーデン語との対比で会話がいくつか書かれていたので,それで良しとしているテキトーな人間には  Vals=ワルツ,Polkett=ポルカ,Masurka=マズルカなどの単語が分かるのはホントに喜ばしいことです。

 こうして2枚のサンプラーを聞いて来てふと思うのは,「癒し」で売ればけっこう売れただろうになあと。増築部ではわざと「民俗音楽」という言葉を使っているけれど,日本ではアジア・アフリカや未開種族の“非西洋的”音楽のイメージが強いものなあ。北欧独特の味は言葉で説明するのがとても難しいので尚更。という訳でノルウェーのサンプラーはまだまだ続くのです。
| gingerpop | folk music | 15:34 | comments(1) | trackbacks(0) |
デブリ課解散!
事故で情報を遮断され宇宙空間を身一つで漂った後遺症で,宇宙飛行士の条件がクリアーできなくなったハチマキ(主人公の一人ね)は,地球に下りて田辺(同僚の後輩,やっとキスしたばかり)と家庭を持つのもいいかと病院でふと思う。それは夢を追えなくなった自分への言い訳だったと気付くまでのてんやわんや。木星探検船の建造現場で新型のエンジンを見せてやれというかつての教官のアドバイスを仲間が実行するのが,直球勝負の作品らしくて好き。

その新型エンジンが無理な試験運転で爆発。大被害が出る中,会社は木星計画を別会社に移行。その社長にデブリ課の所属していた事業部の部長が左遷されてしまう。彼は有能ではあるが一匹狼的なやり方で他の重役達にとっては目の上のタンコブであったのだ。そしてデブリ課も解散。保身を図る者,責任を感じる者,意に介さぬ者,直談判に行き門前払いされる者,いろいろである。

しかし,自分が宇宙を守っているという気持ちはみな同じ。最後の仕事に出てみるとそこで遭遇したのは近づく船を行動不能に陥れる機雷衛星だった。会社からは見て見ぬ振りをせよと命令される。経済的に困窮することを恐れ,サラリーマンとして従おうと俯き,またプライドと正義にかけて処理しようと頭を上げる・・・。上司に頭を下げることしか出来ない頼りなかった定年間近の課長が最後の力で彼らを後押ししようと踏ん張った時,機雷衛星が発動,操船不能で灯りも消えて行く。会社は彼らを見捨てたのだ!

これより後のストーリーは書かないでおきます。
今夜の第19話『終わりはいつも…』まさか最終回じゃあないだろうなあ。
| gingerpop | TV, movies | 16:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
デブリ課解散?
溜まっていたプラネテスをまとめて見ました。いろんな意味で驚き。宇宙進出時代の物語と登場人物のエピソードが軽快に続くのかと思ってた部分は裏切られ,かなりヘヴィな展開になってきてました。

最近の日本のアニメ作品って面白いものもつまらないものも,だいたいこの線を向いてるんだよね。必要以上に重いメッセージを作り手が提示して来る。勿論うまいへたがあって,巧みな演出でストーリーに上手く絡めで楽しませてくれるものもあるけれど。見終わってスカッと爽快感を味わわせてくれるよりは,問題提起を考え込んだり深い余韻を味わってしまったりという具合で。

で,プラネテスは面白い。シリーズ前半のコミカルな部分がこれからのシリアスな展開と対比される事で,物語がより深く締め括られるような仕掛けになっているのだと思う。新人の女と先輩の男が不器用ながらも恋愛に至った矢先,男は自分の夢と女の二者選択をせまられる。木星探検船への乗員募集に恋敵だった親友が応募するというのだ。会社はお荷物の課や社員を人事で動かし排除にかかっている。妻をなくした過去の呪縛から解き放たれて生まれ変わる同僚。船も新しくなって楽しく仕事が続けられるはずが…。(続きます)
| gingerpop | TV, movies | 00:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
ノルウェーのサンプラー(1)
Nordisk SangNordisk Sang / Music of Norway
New Albion NA-031(1991)

 ノルウェーの音楽の魅力に触れたのはいつ頃だったか。NHK-FMの民族音楽番組だったのは間違いない。バイオリンなのにそうじゃないような音色のバイオリン。夢の中で出会う森のお姫様的な魅惑的な声。素朴だけれど息をするような異国的旋律の笛。
 とにかく興味は持ったもののレコードが全く手に入らなかった時期は長かった。そんな時に出会った天恵がこれ。少なくとも当時はアメリカ盤で手に入る唯一のノルウェー音楽のCDではなかったでしょうか。と言うより,自国以外の音楽にほとんど興味を示さないアメリカ人が,こんな素敵なコンピレを出していたことに本当に驚きました。

 ノルウェーの民俗音楽の活動をレコードを通してしっかりと支えて来たヘイロ(Heilo)・レーベルの音源を,主に1977〜1988のものから19曲。
 伝統音楽の継承が途切れた事はない(と何処かで読んだ)ノルウェーですが,録音を追う限り確かに世代間の断絶がなく,複世代間での録音が目立ちます。とすれば,プロフェッショナルな民俗音楽家が誕生して権威を持っているのか,ポップスやクラシックとの境界がどれほどはっきりしたものなのか気になって来ます。

 意外にも合奏は少なく演奏も歌もソロです。白眉なのは弦と歌。英語でハルダンゲル・フィドル(hardanger fiddle)と呼ばれる独特な形と音色のバイオリン,ハルディンフェレ(hardingfele)の名手ハンス・ブリミ(Hans Brimi)ら1910年代生まれの巨匠の録音が聞ける。
 歌姫はペルニル・アンケル(Pernille Anker),シャーステン・ブローテン・ベルグ(Kirsten Braten Berg)のちょっと世代がすれる極上のお二人。アメリカ人にマジカルな魅力を伝えたことでしょう。ここ数年,北欧の民俗音楽のリリースが増えているのですが,かつてのケルト・ブームの再来(とまでは行かずとも)のように,美しい女性の歌声のリリースから始まっているのも,あながち商業主義とも言えないです。今でもこのアルバムは廃盤にならず手に入るんですから。
| gingerpop | folk music | 17:15 | comments(2) | trackbacks(1) |
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